なにごとも個人的に受け取らないこと 4つの約束の2つ目 〜トルテックの教え〜



次の約束は、実際は最初の約束から自然に導かれるものだ。第2の約束は、「なにごとも個人的に受け取らないこと」である。

あなたの周りで何が起きようと、自分のこととして受け取らないこと。もしあなたが、なんでも自分のこととして受け取るのは、あなたが言われたことになんでも合意するからである。合意した瞬間、毒はあなたに回る。そして、あなたは地獄の夢に捉えられる。あなたが捉えられたのは、自分のことを重要だと考えているからである。自分を重要だと考えること、あるいは物事をなんでも自分のこととして受け取ることは、究極的な利己主義である。なぜなら、その場合、前提となっているのは、全てのことは自分に関することだ、という思いこみだからである。

他の人がどうであろうと、それはあなたのせいではない。それは、ほかの人たち自身のせいである。全ての人は、それぞれの夢の中に、その心の中に生きている。私たち1人ひとりの住む世界は、全く違うのである。私たちが物事を自分のこととして受け取る時、私たちは、他の人が私たちの世界について知っているという思いこみを持っている。そして私たちは、私たちの世界を、他の人の世界に重ね合わせるのだ。

あなたが、物事を自分のこととして受け取ると、あなたは怒り、自分の信念を守ろうと反応して、葛藤を作り出す。ほんのささいなことが、とても大きなことになってしまう。なぜなら、あなたは自分の意見を正しいものとし、他の人全てを間違っているとしなければならないからだ。また他の人に意見を与えて、一生懸命、自分を正しく見せようとする。同じように、あなたが感じたり、したりすることは、あなたの個人的な夢の投影であり、あなたの合意が鏡に映った姿なのである。
あなたが何を言い、何をし、どんな考えを持とうと、それはあなたが結んだ合意によるものであり、そうした考えは私とはなんの関係もないのである。

あなたは、1つの映画を心の中に作り出す。その映画では、あなたが監督であり、制作者であり、主演の女優または男優なのである。他の全ての人は、助演者なのである。これは、あなたの映画なのだ。

あなたは、自分が結んだ合意に基づいて、映画を見る。映画の見方は、あなた自身にとっての個人的なものである。それは、あなた以外の人にとっては、真実ではない。だから、あなたが私に怒る時、それはあなたの個人の問題だと私にはわかるのである。あなたが怒るのは、恐れているからである。もしあなたが恐れているのでなければ、なにも怒る理由はない。憎む理由もない。嫉妬したり、悲しんだりする必要はないからである。

恐れることなしに生きれば、愛を持てば、こうした感情の入る余地はない。あなたが気分が良ければ、周りの全ても良いものとなる。あなたの周りが素敵であれば、全てはあなたを幸福にする。あなたは、周りのもの、全てを愛する。なぜなら、あなたは自分を愛しているからである。あなたは自分に満足しているからである。あなたは、自分が投影している映画に満足している。あなたは、自分が結んだ合意に満足している。あなたは平和であり、幸福である。あなたは、至福の状態にいる。その時、全ては素晴らしく、また美しい。こうした至福の状態においては、あなたは知覚するもの全てと愛の交歓をおこなっているのである。

あなたが自分について持つ意見も、必ずしも正しいとは限らない。したがって、自分の心のおしゃべりを、なんでも自分のこととして受け取る必要はない。心はおしゃべりする力を持っている。同時に、他の世界で手に入る情報を聞く力を持っている。ときどき、あなたは自分の心の中で声を聞き、それがどこから来た声か、不思議に思う。その声は、人間の心に非常に似ているものが住む、別のリアリティから来たものかも知れない。トルテックは、それをアライ(盟友)と読んでいる。ヨーロッパ、アフリカ、インドでは、それを神と呼んでいる。

私たちの心は、神のレベルにも存在している。私たちの心はそのリアリティにも住み、そのリアリティを知覚することができる。心は、1つの次元だけに生きているのではない。自分の心から発したものではない考えを持ち、しかし、そのことを自分の心で受け取る時がある。そうした声を信じるか、信じないかはあなたの自由である。また、それを個人的に受け取るか、受け取らないかもあなたの自由である。私たちは、自分の心の中で聞こえる声を信じるか、信じないか、選択できる。

心はまた、自分自身とおしゃべりし、自分自身の言うことを聞くことができる。あなたの心の何千もの部分が一度に話し始めたら、問題である。それをミトーテと呼ぶ。覚えておられただろうか。

ミトーテは、何千もの人がいっぺんにしゃべったり、取引したりしている市場にたとえることができる。それぞれの人が、異なった思考を持ち、異なった感情を持っている。誰もが、異なったものの見方をしている。心のプログラミング、私たちの結んだ全ての合意は、必ずしも互いに両立し合うものではない。全ての合意は、別々の生き物のようである。それは、それ自身の個性を持ち、それ自身の声を持っている。1つの合意は、他の合意と葛藤を起こし、それは心の中の大戦争になるまで発展する。ミトーテのために、人間が自分が本当は何を望み、どのようにそれを得、いつそれを望むべきなのか知らないのである。心のある部分が何かを望み、別の部分がそれと全く反対のものを望むため、いつも一致した状態にはないのである。

心のある部分は、ある思考や行動に反対し、別の部分は、それに支持を与える。こうした小さな生き物が内的な葛藤を引き起こすのはそれが生きていて、それぞれ声を持っているからである。私たちが結んだ合意を調べることによってのみ、私たちは、こうした全ての葛藤をあらわにし、やがてミトーテの混沌から秩序を作り出すことができるのである。

どんなことも自分のこととして受け取ってはいけない。と言うのも、自分のこととして受け取ると、あなたはなんでもないことに苦しむように、自分を仕向けてしまうからである。人間というのは、違ったレベルで、違った程度で、苦しみに中毒している。そして私たちは、お互いにこの中毒を支え合っているのである。人間は、お互いの苦しみを支え合うことで合意している。彼らは、自分たちの苦しみの正当化を望んでいるのである。彼らの苦しみへの中毒は、毎日強化される合意以外のなにものでもない。

どこへ行ってもあなたはあなたに嘘をつく人を見つけるだろう。そしてあなたの知覚が高まると、あなたは自分にも嘘をついていることに気がつく。他の人が、あなたに本当のことを言うなどと期待してはいけない。なぜなら彼らは、自分自身に対してさえ嘘をついているからである。あなたは自分を信じ、他の人があなたに言うことを信じる、信じないを選択しなければならない。

他の人を、個人的に受け取らず、ありのままの姿で見れば、彼らの言ったりしたりすることに傷つくことはない。彼らがあなたに嘘をついたのは、恐れているからである。彼らが完全でないことをあなたが見抜くことを、恐れているのである。あなたが自分に嘘をつかなければ、感情的な苦痛を避けることができる。自分に真実を言うことは、苦痛を伴うかも知れないが、しかし、苦痛に執着する必要はない。癒しは、すでに到来しつつあり、やがてあなたにとって、全てが良くなるだろう。

もし誰かがあなたを愛と尊敬を込めて扱わなければ、その人が去ることは、天の贈り物である。もしその人が
去らなければ、その人と長い間苦しまなければならない。別れは、しばらくの間はつらいかも知れないが、やがては癒やされる。その時、あなたは自分が本当に望むものを選ぶことができる。あなたは、正しい選択をする時、自分を信じることが必要で、他の人を信じることはそれほど必要ではないことがわかってくるだろう。

全てを自分のこととして受け取らない、という強い習慣をつけていれば、人生の多くの混乱を避けることができる。怒り、嫉妬、羨望などは消えていくだろう。全てを自分のこととして受け取らないことによって、やがて悲しさ、寂しさも消えていく。

第2の約束を自分のものとすれば、もはやなにものも地獄へ引き戻すものはないことを知る。全てを自分のこととして受け取ることがなければ、非常に大きな自由が、自分ものになる。あなたは、黒魔術師から自由になり、いかにそのまじないが強力でも、それにはかからなくなる。全世界があなたの噂をしていても、それを個人的に受け取ることがなければ、あなたは、そのまじないにはかからない。誰かが感情的な毒をあなたに送っても、もし個人的に受け取らなければ、その毒を呑むことはない。あなたが感情的な毒を受け取ることがない時、それは送り手の中でますます強力になるが、あなたの中ではそうならない。

この約束の大切さが、おわかりいただけたかと思う。なにも個人的に受け取らないためには、あなたを地獄にしばりつけてている習慣や決まり事を破らなければならない。この第2の約束を実行することで、あなたはいろんなわずらわしい、細かい合意を破り始めるだろう。また、第1の約束と第2の約束を一緒に実行すれば、あなたを地獄に閉じこめているわずらわしい、細やかな合意を8割近く破ることができるだろう。

なにごとも自分のこととして受け取らない癖をつけておくと、あなたは他の人が言ったり、したりすることを信用しなくなってくることに気がつく。あなたは責任ある選択をするためには、自分だけを信じていればよいのである。あなたは、他の人の行動に責任はない。あなたは自分だけに責任があるのだ。あなたがこのことを本当に理解し、どんなことも自分のこととして受け取らなければ、あなたは、人の不注意な言い方や行動で傷つけられることはなくなる。

この合意を守っていれば、世界中、完全にオープンな態度で旅をしても、誰もあなたを傷つけることはできない。あなたは誰にでも「愛してます」と言うことができる。その時、馬鹿にされるのではないか、拒否されるのではないか、と恐れることがないからだ。あなたは、罪の意識や自分を裁くことなしに、イエスと言ったり、ノーと言ったりできる。あなたは、いつも自分の魂に導かれていることができるのだ。その時、あなたは地獄の真ん中で、内面的な平和と幸福を経験することができる。あなたは至福の状態を経験することができる。その時、地獄は、あなたになんの影響も与えていないのである。



4つの約束 ドン • ミゲル • ルイス
より抜粋、要約




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